マスクの買占め・転売を許すな

社会制度、インフラ、社会ライフブログ

新型コロナウイルスの流行の兆しが各種報道で囁かれている昨今、不穏な情報が世間の耳目を集めています。マスクが売れすぎて品薄状態だということはちょっと前から報道されていました。なんでも、「中国人旅行者が、新型コロナウイルスの流行が拡がっている故郷の人たちに買って帰るためにすぐに売り切れになる」と。

それはそれで「わざわざ他国で大量買いをするなよ」とは思いますが、何せ実は日本で売られている大半のマスクが中国製ですから、彼らは自国で生産されたものをわざわざ高い金を出して買い戻している訳で、しかも実際彼の国の人たちは困っているのですから、ある意味「仕方ないなぁ」くらいの気持ちでいれますよね(それよりもこんなややこしいウイルスを発生させるな、持ち込むなという気持ちが強いですが…)。

でもそんな話よりも心がざわつくのは、実は品薄の原因は中国人旅行者だけじゃなく、日本国内で転売することを狙った連中が買占めているのだという実態を幾つかの報道機関が突き止めたというニュースです。

実際、ヤフオクやメルカリなどで、べらぼうな売値(元値の数倍~10倍程度)で掲示されているマスクが一杯あるようです。これらを集めたら、もしかすると今問題になっている品薄自体が吹き飛んでしまうかも知れません。

皆が不安に駆られている中、しかも「中国人の爆買いで店頭に並んだ途端に売り切れてしまう」という評判が広がっている中、どうやら「これは一儲けできそうだ」と考える浅ましい連中がよからぬ行動に出ているようです。

対象がマスクのような必需品じゃなく嗜好品であれば文句はありません。お金に余裕があって高値でも欲しい人が買えばいいのです。でも今の時期におけるマスクは意味合いが違います。

普通の家庭でも予防や安心のために欲しがるのは当然です。でもそれ以上に、喘息持ちや花粉症の家族がいる家庭や、新型コロナウイルスやインフルエンザに罹患する可能性を極力避けなければいけない高齢者や体力が弱い人たちにとっては致命的な防御手段なのです(なお、マスクが決定的な予防策になることはありません、誤解なく)。

そうした切羽詰まった事情を抱えた人たちにとっては、何軒も捜し歩いても通常の値段で店舗では購入できない事態の下では、理不尽な値段と分かっていても泣く泣く買わざるを得ないかも知れません。実に酷い話です。多分、買い占めて転売する奴らは「ちょっとお小遣い稼ぎにはなるかな」程度の軽い気持ちでやっているのかも知れませんが、こういうのを「人の弱みに付け込む卑怯者、人でなし」というのです。

絶対、こうした行為は許すべきではありません。

政府辺りから各オークションサイトや中古品販売サイトに対し、「大量転売しているような形跡のある件は取り扱わないように」という依頼が既に出されており、一部の事案は削除されたようです。でもきっと暫くはイタチごっこが続くでしょう。

その一方で、マスク販売/製造業者に対しては大幅な増産依頼が強く出されているそうです。この強い需要を背景に、社会的要請もあり、政府からの強い要請もある。可能な生産体制の限りフル増産を続けても何の不安もありません。是非、昼夜を問わぬフル増産で市場に供給していただきたい。

小売店にもお願いしたい。入荷したマスクを買うのは一般消費者なら一人1箱までと制限して買占めは許さないで欲しい。もちろん、病院や救急施設など必要な業務用には最優先で供給してあげて欲しい。

その間、少しでも家庭や事業所の在庫に余裕のある人達は店頭で買い漁らず、本当に困っている人たちが買えるように待ってあげて欲しい(普段かなり使う我が家も節約しながらそうしています)。

そして「こすっからしく小賢しい」、そして「社会の敵」たる買占め・転売者たちに是非損を与えて欲しい。