『For Japan』シリーズ(4月放送分)「教育とは経営である」#2

ブログ社会制度、インフラ、社会ライフ

『For Japan~日本を経営せよ』の「教育とは経営である」テーマについての私の考えの続きです。

2.あなたが文部科学省のトップになって自由に改革が出来るとします。何をしますか?その理由もご回答ください。

まずは「生徒が学習自体に大いに自主的興味を持つこと」「早くから社会性を育むこと」を2大目的に掲げます(これが最も必要と考えるからです=「理由」)。

その実現のための方針として、1)小中高大学と進むにつれて「一律性」を減らし独自性を大幅に増すべく、教育現場による工夫の余地を大きくすること、2)そのために民間からの転身を大幅に促すこと、3)標準的カリキュラム負荷を大幅に下げることを実施します。

【小学校】徹底して基礎を教える(落ちこぼれ予防策としての補習の充実を含め)と同時に、コミュニケーションとEQの能力向上を強力に進めます。でも才能の片りんを見せる子には徹底してそれを伸ばすよう、現場の裁量を増やします。

【中学校以上】(民間出身者を大幅に増やして)校長・教頭の権限を抜本的に拡張して、学校独自の教科と授業の再構成を促します。社会人として必要な知識・スキルは身につくよう最低限のカリキュラムは担保しますが、全体としての平均的なカリキュラムの負荷は大幅に下げ、独自の工夫を凝らした授業を大幅に増やします。そして生徒の興味を上げる授業をできる教師の評価を今以上に上げます。

【高校以上】各学校の専門性の追求を今よりさらに一段進めます。生徒の学科・授業の選択の自由度を大幅に増やすこと、生徒からの授業FBも参考に教師評価を行うこと、専門性を求める生徒の意欲・スキルを高められない教師には再教育を課すことを進めます。

【対父兄】これらの一方で、生徒の父兄における大学選び~就職に関する(「いい大学に入ればいい会社に入れ、将来は安泰」といった)間違った思い込みを是正するプログラムを民間と協力して開発、小中高校に在学の間に親御さんに対し重ねて実施します。

3.日本の教育現場では教師が疲弊をし、低賃金で苦しんでいます。改善するにはどうすればいいと思いますか?

ここに予算を大いに増やす必要があります。

  • 非正規の教員を原則的に正規化、時間外手当を適正に支払う、小中高と専門性が上がるにつれて給与を高額化、などで人件費を大幅増額。

  • 地域に住む元教員(および教員免許を持つ一般人)を補助教員として(再)雇用し、生徒一人当たりの教員数を増やす。

  • 報告や申請などの学務事務作業と父兄との間の連絡作業を効率化するため(父兄とのやり取りを録画・録音してモンスターペアレント化を防ぐなども含め)、教育現場のIT化(この程度ではDX化とはいえないが)に投資。

加えて、部活動の顧問となることでの負担を大幅に減らすため、教師が自主的に是非やりたいというものを除き、父兄または地域のボランティアにお願いすることを原則とし、財政的に余裕のある(または父兄からの寄付が十分にある)学校の場合には専門性あるコーチや組織等への業務委託を行うことも可とします。

(以下、次回に続きます