WBCの準決勝と決勝、見ましたか?凄かったですね。侍ジャパンが強いと分かっていても相手もすごく強いことを実感させる試合展開で、手に汗握る展開というのを久し振りに体験しました。決勝の最後はもう、マンガの企画案で出版社に持ち込みしたら「非現実的すぎる」とダメ出しされそうな設定と展開でしたね。
準決勝は祝日だったので問題なかったと思いますが、決勝は平日・水曜の午前中。どうされましたか?弊社は自主休業でした(笑)。
私はその午後にはミーティングが予定されておりその準備等々があったので、結局は前日の火曜・祝日の午後に仕事をしていました。水曜午後一番のクライアント・ミーティングには数人が遅れて参加したので、きっと試合を(多分、スマホで)最後まで見ているうちに昼食に行くのが遅れたクチでしょうね。
こんなふうに今どきスポーツの試合を見る場所やシチュエーションは多様化しているのですが、今回のWBC決勝の平均視聴率は驚異の数字を示しています。関東地区の世帯視聴率は何と42.4%(個人視聴率は24.3%)です。
ここで面白いのは、他地区の数字との比較です。野球大好きな北部九州地区でも世帯39.9%(個人23.7%)、名古屋地区で世帯35.8%(個人19.1%)、関西地区になると世帯35.0%(個人19.8%)と、軒並み数字がかなり落ちるのです。
他地域に比べて関東の人のほうが「野球が好き」とか「侍ジャパンへの愛が強い」とか、そんな新説(珍説?)は聞いたことがありません。ではこの数字の差はどう解釈できるでしょうか。
私の個人的見解はこうです。この数字の差はリモートワークできる環境の差ではないかと思うのです。
つまり関東のほうが「自主的に」または「職場単位の裁量で」リモートワークを選ぶことができる環境にある会社の割合が多いのではないかと思います。それで(侍ジャパンが決勝に進出した段階で、またはそれを条件に事前に)「水曜日はリモートワークということにして、午前中はしっかりとTV観戦しよう」と決めた人(または職場)が続出したのではと推察します。
それに対し他の地区ではそこまで(自主的)リモートワーク率が高くなくて、本当はテレビ観戦したい人も仕方なしに出社した上で、会社で(スマホ)または出先で(スマホまたは街頭テレビにて)観戦せざるを得なかったという人が多かったのではと思うのです。その場合、当然ながら視聴率には反映されません。
こんな訳で、地域別の野球熱の高さと比例しない視聴率が生み出されたのでは、と推察しています。あくまで仮説ですが…。
ちなみに名古屋地区の場合、地元・中日ドラゴンズからの代表選手選出は髙橋宏斗投手だけだったので、地元愛の強すぎる地域性として侍ジャパンへの熱狂度が高まらないためという新説もあります(^^♪)。
なお、大谷投手が同僚・トラウト選手から三振を奪って優勝を決めた際の関東での瞬間最高視聴率に至っては世帯46.0%(個人26.3%)ですから、まるで昭和の数字です(これ、平日の午前中です!)。祝日である前日の関東地区での瞬間最高視聴率は、村上選手が逆転サヨナラ適時打を放ったタイミング等での世帯47.7%(個人30.4%)だそうです。やっぱり国民的関心事だったのですね。