競争優位の源泉が見つからない場合にとるべき行動・対策とは?

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The Ownerという経営者向けウェブメディアの『経営者のお悩み相談所』というコーナーで執筆した、第28回(私にとっては11個目)の記事をご紹介します。題して『競争優位の源泉が見つからない場合にとるべき行動・対策とは?』です。

今回の経営者からの質問は『組織コンサルティングの会社を経営しています。VRIOの観点で競争優位の源泉がどうしてもみつからない場合(模倣困難性がない等)、とるべき行動・対策をどのように考えるのがよいか、アドバイスがありましたらお願いいたします』というものです。

(ここから記事の中身です)

組織コンサルティング会社をご経営とのこと。具体的なメニューや手法は分かりませんが、親近感が湧きます。そこで今回は戦略的考え方からのアドバイスと、コンサル会社たる弊社(新規事業の企画・開発を中心とした「戦略コンサルティング」という分野です)の経験をお話ししたいと思います。

「競争優位」にはどういうものがあるのか:ポーター理論から

まずは前提条件として「競争優位」にはどういうものがあるのかを確認しましょう。多くのビジネスパーソンが何となく当たり前と思い込んでいますが、この認識のすり合わせは意外と重要です。

ある程度経営学を勉強された方ならご存じなのが、経営学の大家、ハーバード・ビジネススクールのマイケル・E・ポーター教授が提唱した「3つの基本戦略」です。すなわち(1)コスト・リーダーシップ、(2)差別化、(3)フォーカス(集中)の3つこそが戦略の基本パターンを規定するとした考え方です。この3つの要素のどれを重視するかで基本的な戦略が決まるとしたのです。これが世の経営者や戦略研究家(学者やコンサルタントを含む)に強烈なインパクトと刷り込みを与えてきたのです(こういう言い方をする理由は後で分かります)。

(以下、記事に続く。無料会員の登録をしてあげてください)