2月度の企業倒産傾向は少し小康状態か

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あるリサーチ会社が(東京商工リサーチのデータを活用・編集して)発行している企業倒産レポートを見せていただきました。それによると、

2021年2月度の全国の負債額1000万円以上の企業倒産は次の通りです。

  • 件数で446件(過去50年間で最少!8ケ月連続の減少で、5年3ケ月振り)
  • 負債総額で674億9000万円(過去50年間で3番目の低水準)
  • 新型コロナ関連の倒産は114件(月間最多を記録)

要は、コロナ禍対策としての政府支援策(補助金、金融機関を通しての融資支援など)により企業倒産自体は極力抑制されているが、さすがに持ちこたえられないようになった業種の倒産の件数は増えているということだろうと思います。

その業種の分布状況は次の通りです。

  • 印刷(およびその関連)業:(前月4件だったのが)9件に増加
  • 飲食業:(同63件が)37件に減少
  • 飲食品製造業:(同27件が)5件に減少
  • 飲食品卸売業:(同17件が)16件に減少
  • 飲食品小売業:(同20件が)12件に減少

旅行・観光業は出ていませんが、やはり飲食業関連が元々多いようです。1月までの段階で既に相当倒産しているかも知れませんし、3月以降も相当数出てくるかと危惧されます。なお、飲食品小売業や飲食品卸売業で倒産にまで至った事業者は、飲食店向け、すなわちB2B2C向けビジネスだったと推察できます。印刷業の倒産も飲食店や小売店のちらしが減っていることを反映しているのでしょう。

いずれにせよこの数字は決して小さくない上に、第3波が終息した後のリバウンドで第4波が来たら一挙に増大しかねない状況なのだと警戒すべきところです。