夢のようなリオ・オリンピックの2週間が過ぎようとしている。日本勢は予想を超えた活躍を示し、今の若者の鍛錬と度胸のよさを示してくれている。もちろん、サポートしてくれるスタッフやスポーツ器具メーカーらによる技術的な分析、それに基づく指導法や器具の発達も大きく作用しているはずだ。
これを特に感じたのが昨日の男子400mリレーだ。メダルが取れればいいとは思っても、まさか米国等を押さえて銀メダルを獲得するほどとは日本人皆が驚いたはずだ。メンバー4人の頑張りはもちろんだが、誰も100m決勝に残れなかった実力からいって、アンダーハンド改方式によるスムーズなバトンタッチが大きな効果を果たしたことは間違いない。
今回の日本チームの偉業により他国でも研究が進むことは間違いないが、日本チームでさえ完成させるのに2つの五輪を経ている。他国は次の五輪大会には到底間に合わないだろう。しかもジャマイカのボルト選手は引退し次の大会には出ない。今回の4人のうち3人が20歳そこそこの日本チームにとって、東京大会は夢を実現する大チャンスだろう。
日本人の探求心とまじめに努力する姿勢は、モノづくりだけでなくスポーツでも世界の強豪に匹敵する力を持つことに勇気づけられる。