幾つかの情報番組でコメンテーターなども務めているショーンKことショーン・マクアードル川上という人物が“学歴詐称”で番組降板騒ぎになっていることを報道で知った。画像を見ると、確かにテレビで観たことがある。何ともはや、人騒がせだ。「だから経営コンサルタントなんて人種は眉唾もんなんだよ」という声が聞こえてきそうだ。
出演自粛を申し入れた番組は以下だそうだ。
・4月より放送予定であったフジテレビ「ユアタイム」(2016年4月より予定)
・テレビ朝日系列ネットTV「Abema TV」(2016年4月より予定)
・フジテレビ「とくダネ!」
・テレビ朝日「報道ステーション」
・BSスカパー「Newsザップ」
・81.3FM J-WAVE「MakeIT21」
そもそもどうしてこんなに多くの番組に「経営コンサルタント」が出演できるのだろう。2つの意味で不思議だ。
まず、まともに仕事をしているなら、絶対的に時間が足らないはずだ。仮に売名のための広告宣伝活動というのでも、経営コンサルティングでの報酬を得なければ意味がない。こんなに番組に出ていたら、経営コンサルティング活動の時間がなかろう。
もう一つ、単純にどうやってこんなにたくさんの番組プロデューサーに売り込みしたのだろう。ここでヒントになりそうなのが、報道にある「所属事務所」という表現だ。つまり彼はコンサルタントというよりも芸能人といった存在だったのではないだろうか。そして事務所のマネージャーが「芸能人を売り込む」営業活動をしていたのではないか。
そうしてみると、今回の経歴詐称もうなずける。名前すら違うというのは「芸名」だったのだろうし、そうするとテンプル大学卒業やHBSでのMBA取得も全部「箔付け」のための「でっち上げ」だったのだ。
会社登記はペーパーカンパニーが多いことで知られるデラウエア州で、その活動実態は不明、各国の事務所が本当にあるのかも疑わしいものだという。いやはやここまで嘘で固めた人物が公共の電波にずっと登場していたというのは呆れると同時に凄いとまで思わせる。
Linked-inやfacebookなどでどう表記していたのか知らないが、同期の人たちが「あんなの一緒に卒業していなかったよ」と今まで騒ぎになっていないのが不思議なくらいだ。ちなみに小生の場合、一橋大(学部)とテキサス大(大学院)それぞれの同期組織で全部トレースできるので、詐称など不可能だ。だからこそこうした連中の行為は、なぜ可能だったのか、なぜやろうという気になるのか、不思議で仕方ない。