調理ロボットは使い方次第でこんなに実用的

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最近、サービスロボット(産業ロボットではない)に関する資料を色々と当たっている。そんな中、ワールドビジネスサテライトの特集「変貌する外食のいま」の第1夜(9/21)で調理ロボットを採り上げていた。これは普及しそうだ。

東京・墨田区にある刀削麺荘唐家 錦糸町店。客で賑わう店の名物は中国発祥の刀削麺。包丁で麺を削り出して作る、あれだ。店の奥で動くのは人形らしきもの。料理人に交じって働く調理ロボットは黙々と作業を続ける。これ、中国で開発された刀削麺ロボットの康真寧(やすまねえ)君、150万円(税別)なり。

実は2011年に放送したトレンドたまごで、中国の刀削麺ロボットを放送。その姿はまるでウルトラマン。オンエアを見た店の関係者が急いで中国にロボットを買いに行ったという。それが康真寧君。その導入を泣いて喜んだのは刀削麺職人の王さん。刀匠麺づくりは2キロ以上の生地を持ち続けるため、重労働で腱鞘炎になる職人が続出するほど。王さんは、康真寧君導入後は刀削麺からチャーハンづくりに転向し、今も店で腕を振るっているそうだ。

康真寧君の実力は大したものだ。普通の職人が作った麺は長さや厚さにばらつきがあるが、
康真寧君が作った麺は一定。そしてロボット導入後、その安定した品質とスピードで、1ヵ月の売り上げは約3割アップ。大成功だ。

もう1件は神奈川・茅ヶ崎市の「中華 大新」。店で一番人気なのが、皮をパリッと焼き上げた特製ギョーザ、480円。この特製ギョーザを作っているのが、今3月から本格導入したロボット、その名も「餃子革命」、128万円(税別)。

具材をセット、皮をセット、落ちてきた具材を包むという3ステップで、熟練の職人のように仕上げる。ロボットの作業効率は手作業の10倍、さらに焼き上がりの違いも。ロボットの方が底を平らに包むため、均一に焼き目が付きパリッと仕上がるのだ。

導入前の2月の売り上げ約500万円が、7月には660万円とおよそ1.3倍にもなったという。

餃子革命を製造するのは浜松市の東亜工業という中小メーカー。国内シェア6割のギョーザ製造機械メーカーだ。ギョーザの形を決める金型はオーダーメード、職人が1日かけて削り出す。「1グラム単位のお客の要望に合わせて」職人が削ってお客の要望に合う型に仕上げるそうだ。

このロボットの評判を聞きつけ、国内外様々なところから注文が来ている。アメリカ・関東・埼玉・インドネシアとかUAEとか。

番組では餃子革命が出荷されるところから、新装オープンするギョーザ専門店で使われ、評判を聞きつけて多くの客がやってくるところまでを放送してくれた。これは人手不足の日本社会を変える要素の一つになるかも知れない。