車が故障した。運転席側のパワーウィンドウが完全に下りたまま、少しも上がらないという現象である。したがって、この暑いのにエアコンが利かない。矢も楯もたまらず、ディーラーの整備部門に持っていった。
週末にせっせと作業を進めたお蔭で何とか「宿題」を終わらせ、せっかく空いた時間だったが、リラックスどころか、ディーラーのショールーム(むしろ寒かった!)で診断待ちと整備担当者との相談に3時間ほども費やす羽目になってしまった。
小生の車はシトロエンC5というタイプで、前々から運転席側のパワーウィンドウに弱点があった。スムーズに上がり降りせず、何度かスイッチを押し直さないといけないことはしょっちゅうだった。しかも昨年のこの時期にユニット交換したのに、この夏、再発したのである。
南欧系の車は電気系統に弱みがあるといわれているが、どうやら当たっている。この先、梅雨空の下もしくは炎天下にどこかに遠出(最近はめったにしないが)した際にこの症状が出たら悲惨だと考え、急いでディーラーに駈け込んだ次第である。
しかも一旦持ち込んだ直後は再発せずに、整備担当者から「現象が起きないとどこが悪いのか診断できません」と言われて、引き取ろうとしたのである。自宅に戻ろうとした直後にもう一度、運転席側の窓を一番下まで下げたら再発したので、再びUターンしたというおまけまでついた(そのせいで余計に時間が掛かった)。
国内とはいえ部品取り寄せも必要なので(日本国内で大量に売られた車種じゃないため)、車はディーラーに置いて、電車で帰ってきた。お蔭でカミさんは歯医者などに電車で行く羽目になったとこぼしている。そういえば先々月にはバッテリーが死んでしまい、交換したことも思い出した。
こんなトラブルに時々見舞われながら、相変わらずシトロエンに乗り続けている。今のC5で3代目である。どのシトロエンも何らかのトラブル箇所の癖があった。2代目はいきなりエンジンストップという厄介な癖があったものだ。それに比べれば窓が上がらないくらい、大したことではないと思えるから不思議だ。ドイツ車や日本車に乗っている友人に話すとあきれかえるようだ。
愛好者なら分かるのだが、一旦乗ってしまうと、なかなか他の車に乗り換える気にならないのが、シトロエンの魔力である。特にC5にはハイドロニューマチックという特殊なシステムが使われており、乗り心地が特上なのである。
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兄がメルセデス、義姉がミニクーパーを乗っていたので、乗り比べたことがあるが、シトロエンC5の圧倒的勝利だった(個人的感覚だが)。道路の継ぎ目を拾っての振動がほとんど体感されないのだ。遠出したときには疲れ方が全く違う。この違いは体験している人間にしか分からないだろう。多分、次もシトロエンに乗り継ぐことになるだろう。
他の細かい部分については日独の車にはかなわないだろうが、この基本点にかけてはダントツなのである。こうしたとんがり具合も小生の好みに合うのである。