1月3日(土)に放送されたNHKスペシャルの新シリーズ「ネクストワールド 私たちの未来」の第一弾、「未来はどこまで予測できるのか」を観ました。男優・神木隆之介が番組ナビゲーター兼ドラマ出演の近未来ドラマで構成されているので、楽しめる番組になっていました。
2045年の日本社会では、人はみな知能端末を身につけ、すべての行動は人工知能が提示する未来予測に従って生きている。そんな生活にストレスを感じた主人公はある日、一切の端末を捨てる決心をし、自分の心のままに生きていこうとする。一目ぼれした受付の女性に告白をしようとするが、実は彼女は・・・。という筋書き。ブラックジョークが混じっていますが、一部の領域では似たようなことになっている可能性は高そうです。
現実の世界でも、コンピューターの計算能力の爆発的な発達で、未来予測の精度は飛躍的に高まり、仕事から消費行動、犯罪の防止、さらには人生の進路まで、選択肢が提示される社会が到来しつつあります。
例えばサンタクルーズの犯罪の人工知能による予測については検挙率向上や犯罪発生数抑制に実績が上がっているようです。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20140820/1059609/?P=3&rt=nocnt
ヒット曲予測システムが選んだ無名の女性歌手の場合、お陰で大ヒットして夢がかなえられたのですが、今後もヒットを出し続けることができるのかの不安にも苛まれます。人生の伴侶探しのシステムを頼り、88回目のデートを重ね理想の伴侶と出会えた男性の場合は、そのシミュレーション過程を通じて自信を得、これはと思える彼女(見掛けは美人からはほど遠い感じでした)に出遭えたことを喜んでいました。
未来予測がビジネスのツールとしてだけでなく、個人の生活にも入り込んだ時、私たちは、幸福のために、どう使っていけばいいのか。これには異論が噴出するでしょう。本当に大多数の人たちが人工知能のお薦めに従うようになるのか、プライバシーに関わる分野に政府が介入してくるのか、個人的には疑問だらけです。