遂にウィズ・コロナの3年目に突入しようとしています。国内ではいったんコロナ過も収束を迎えつつあるかと思われたのも束の間、オミクロン株の登場で我々は思い知らされました。世界はつながっており、国内だけ抑え込んだ格好をしても安心できないことを。まだしばらくはアフター・コロナのフェーズには入れそうにありません。
一年前のブログでは、東京オリパラが本当に開催できるのかを気に掛けながら、それ以上に医療従事者やエッセンシャルワーカーの方々の体調悪化や心労の重なりを心配し、社会的に弱い立場にある人たちの状況がさらに悪化することを懸念していました。
特に後者に関しては残念ながら当たってしまったようです。そして経営の悪化に伴い、または事業環境の激変を見越して、人員削減の動きが高止まりしていることも事実です。
でも一方で、社会全体に「それではいけない」という雰囲気が出てきたこと、苦しんでいる人たちに手を差し伸べる活動が特に若者たちに増えてきたことは大きな救いです(我々「年寄り」も彼らを見習って、できることを着実に実行したいものです。その意味で、弊社はまずは寄付から始めています)。
「成長と分配」という言葉が保守政権の看板として掲げられる時代感を背景に、真っ当な仕事をしていれば普通の暮らしができる世の中に再び近づいていってくれることを望みます。そして結婚・子育てを望む人たちが経済的理由から断念することなくそれを実現でき、それを望まない人が無言の圧力を受けずに済む、若い世代が生きやすい社会に近づくことを望みます。
さて、一年前のブログではもう一つ、地球温暖化の影響からくる自然災害が世界的に連続し広がっていること、それが世界的な食糧危機を招く恐れがあることもお伝えしました。
その要因を抑制・除去すべく、この先10~20年のスパンで間違いなく加速するのは脱炭素化の流れであり、エネルギーシフトです。これらは我々の生活と仕事に直結する影響をますます強めることでしょう(実際、我が社が支援するプロジェクトの構成にもそうした社会課題が色濃く反映しています)。
こうしたパラダイム変動に対し我々は決して無力ではありません。そもそもの原因を作ったのも我々人類であると同時に、解決策をもたらすことができるのも我々のはずです。
我々には現象を分析し根本原因を突き止めるだけの技術と知識があります。解決策オプションを生み出す見識と経験もあります。
問題は、正しい解決策の組み合わせを選び実行する知恵がリーダー層にあるか否かです。そして適切なリーダー層を選び彼らの判断を支えるだけの賢明さを、我々が持てるか否かです。