電子書籍元年!?

ビジネスモデル

電子書籍元年だそうである(この言葉、昨年も一昨年も聞いたが)。アマゾンのキンドルという黒船が上陸予定だからかも知れないし、国際規格のEPUBの日本語対応が開始するからかも知れないが。

実は日本の電子書籍市場は停滞している。一昨年に比べ、昨年はなんとマイナス成長なのである。シャープやソニーから色々と端末が出た後、ニューiPadまで出たのに、である。もしかするとキンドルの登場を待っての買い控えもあったかも知れない。しかし電子書籍での出版アイテム数自体はウナギ登りである。

キンドルに対抗してか、楽天やDNPなどから続々と端末が発表されたばかりであり、いずれにせよ面白くなりそうな予感はある。

TV番組でも電子書籍に関する特集が少し目につき出した。紹介されている、新しい機能も目玉になるかも知れない。例えば書籍によっては朗読機能付きがある。iTunesでは音声データのみなら既に実現されているが、これは音声+文字データの両用である。途中まで読んで目が疲れた際には、これもいいかも知れない。

中には、書籍データにニコニコ動画のようにツイッター書き込みが重ねて表示される機能もある。要は評判を分かりやすく表示するためだそうだが、ちょっと鬱陶しいのと信頼不足かも(アマゾンの書評のほうが信頼がおける)。個人出版が手軽にできる機能も出てきている。これも新しいジャンルの開発につながれば、出版業界の活性化になるかも知れず、注目したい。

相変わらず「所有感がない」だとか「パラパラ感がない」「書店が身近にある」だとか否定的な見方は強いが、CDからiPod/Netwalkmanに市場が大きく移る前も、同様な批判は強かった。日本の消費者は結構新し物好きなので、遠からず市場はブレークすると、小生は思っている(それが出版文化にとって良い悪いは別として)。