第3回BPM企画ワークショップを終えて

BPM

本日、第3回BPM企画ワークショップを完了した。

一部欠席者が出たが、参加者それぞれの会社での推進における説得対象または協力パートナーかつオピニオンリーダーとしての「キーパーソン」を想定していただきながら、中身の濃い議論となったと思う。しかも、それぞれの会社の話を言い放しにするのではなく、「自社ではこうした経験があり、こんなやり方をとってみた」というのを他社のヒントとして語ってもらう場面もあり、示唆深いものがあった。

特に参加者の議論が盛り上がったのは、「BPMなどの業務改革の結果、効率化されて浮いた人員をどう生かすのか、その策が明確にないときには業務改革をすべきでないのか」という話題である。どの会社にも通じる明確な正解がある訳ではない。ある参加者は「人員整理はすべきでない。むしろ効率化などの意義をトップが伝え、モチベーションを上げることでその人たちが前向きに取り組むように持っていく」ことを実践していると述べた。この議論を持ち出した参加者は、「建前としては分かるし、自社でも人員整理をしようとは考えていない。それでも業務改革の手が緩むのが実態だ」と緩やかに反論した。

当然ながら、小生からは、共通する視点と、参加社のそれぞれの事情に応じて留意すべき視点を提供した。例えば上記の話題に関しては、「リードタイム短縮などの成果は顧客像・確保につながるので、アグレッシブに取り組むべき。効率化の成果が見込める場合、浮いた工数の担当者のうち創造的思考の人は新しいサービスや事業を考える担当に、戦術思考の人は営業担当に、安定思考の人は(コストを上げずに)リスクを減少させる策を考える担当に、それぞれ振り替える」といった考え方を提示した。これが全ての正解ではないが、一律の考え方ではなくこうした柔軟な考え方で対処していただきたいということを伝えた。それを各社で受け止めていただき、トライし始めている動きを加速して欲しいと念じている。

もうBPMはコンセプトで語る段階はとっくに過ぎており、普通の企業が実践すべき段階にきていると信じるからである。