気楽に農業に親しむ人を増やす試みがある

ビジネスモデル

11月27日(水)のBSフジ「プライムニュース」の特集は『提言企画2020の主役③ 農業界の新世代革命児 農地&就農者増加秘策』だった。マイファーム 代表取締役社長の西辻一真氏と、農業総合専門サイト「農業ビジネス」編集長の浅川芳裕がスタジオに会した。

TPPへの対応、コメの生産調整(減反)見直しなどでこのところ注目が高まっているが、元々数多くの課題を抱える日本の農業の在り方を変える新たな旗手として注目されているのが西辻氏である。都市圏での耕作放棄地を利用した体験農園や、新規就農者を増やすための農業学校など、農地・営農者の両面から農業インフラの底上げに取り組んでいることが番組で紹介された。
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西辻氏は福井県生まれ。幼少期、社宅で菜園を母と楽しむ。2006年、京大農学部卒。翌年、マイファーム設立。2010年8月から2013年7月、農水省の政策審議委員を務める。

実に興味深い取り組みである。いわば①体験農園=趣味としての農業(家庭菜園の延長)、②農業学校=調査研究対象としての農業(準備段階)、③地方就農支援=第二の生業としての農業(本気)、といった具合に、ステップを経て農業に深入りしたい人たちをサポートできるようになっているわけだ。肩肘張らずに、これで少しでも農業を好きになって本格的に取り組む人が増えれば、というアプローチだ。

西辻氏は非常に若く、20代から30前後に見える。物腰も柔らかい。しかし秘めたる闘志は熱いものがあると見受けた。農協が食い物にする「三チャン」農業は少しずつ衰退していくしかないが、定年退職する団塊の世代や新しい世代で農業に興味を燃やす人たちが増えればいいなと思う。