昨日から小生の講座「ビジネスモデル開発とリエンジニアリング」(15セッション)が始まった。日工大専門職大学院は社会人がMOT(Master of Technologies)を一年で取得するコースである。
http://mot.nit.ac.jp/f
少人数ではあるが受講生の過半数が経営者であり、中には静岡から通う人もいる。各人の自己紹介では「プライベートはこのMOTコースに捧げています」という人もいるくらい、ハードだがやる気のある人たちばかりである。
小生の講座はビジネスモデルとリエンジニアリングという2つの大きなテーマがあるので、どちらに関心が強いかは人によって異なる。しかし(講座の中でも伝えたが)両方を理解しある程度使えるようになることで、イノベーションのレベルは飛躍的に向上する。
MOTコースの受講者の多くはメーカーに所属するが、製造業の人というのは往々にして製品開発のイノベーション(プロダクト・イノベーション)だけに目が行きがちである。しかしそれは一発勝負の世界でもある。例えば製品開発プロセスのリエンジニアリング(プロセス・イノベーションの1パターン)に成功すれば、競合よりも一歩先にかつ着実に製品開発が成功する確率が飛躍的に高まるのである。このプロセス・イノベーションのためのやり方を教えるのが、本講座の後半である。
さらに上が「マーケット・イノベーション」であり、アジアなど新規市場への進出を指す。パスファインダーズ社では東南アジア市場への進出支援がメインメニューの一つである。
一番「非連続的」で難しいとされるのが「ビジネスモデル・イノベーション」である。ビジネスモデルの重要な要素や切り口、開発の手法やパターン、失敗のパターンとその回避の視点、戦略・マーケティング視点での検証などを事例研究を使いながら行うのが、本講座の前半である。
とてもチャレンジングなテーマではあるが、新しい受講生と一緒に楽しみたいと考えている。聴講したい人は事務局に相談して欲しい。
http://mot.nit.ac.jp/inquiry.html