なんか妙にセミナーづいているようですが、日工大の関係者というかX-ADLer(武富さん)に誘われて「デジタル破壊とM&Aを意識したオープンイベーション」という日工大のプライベートセミナーに(土曜だというのに)参加してきました。
正直、こういうものにはあまり期待はしていなかったのですが、結論からいうと意外な収穫がありました。
最初は“ビヨンド音声認識”というタイトルで(株)アドバンスト・メディアの鈴木社長兼会長が登壇。活舌の悪さと自分が笑うため、何を言っているのかは半分くらいしか分からないのですが、同社のAI音声認識(AmiVoice)と音声AI(AI対話エンジン。AOI)の紹介でした。
その内容は半分以上はあまり役に立たない自慢話でしたが、実績は出しているようで、三菱UFJやLINE、DeNAトラベルなどで採用されています。
配布された資料ではほとんど役に立ちませんが、映像で紹介された内容ではAI音声認識はかなりのレベルにまで精度が上がっており、音声AIも大手(GAFAより優れているとご本人がいうように)のレベルを超えていると思われます(AppleのSiriなどの使えなさは情けないほどですよね)。
もちろん、音声認識の精度は100%よりかなり落ちるのは事実です。
デモでも日本語の音声認識をテキストに落とした時点で幾つか間違いはありましたし、それを多言語に翻訳したら「1.5%」(1.5%)を「No1, 5%」と誤認識するなど酷いものですが、これは誤りを修正してあげればすぐ学習できる類です。その前の口頭での「1.5%」を「1.5%」と認識できることが凄いのです。
次に登壇したのは、なんとEX-ADLerのサイトセンシング(株)の平林社長。元々大成建設出身の氏は、ADLに在籍していた期間は短いけど、武富さんとはずっとコンタンクトが続いていたようです。その後、色々な会社に在籍され、産総研でベンチャーを立ち上げていました。
この会社の主力商材は別のようですが、本日は3Dモデリングのプレゼン。キャラ丸出しのユーモアある語り口で聴講者のウケは一番よかったと思います。
担当者が現場で静止画/動画カメラで撮影した画像を片っ端からクラウドにアップし、それをバックオフィスにいるスタッフが(何日か掛けて)マニュアルでつなぎ合わせて設定することで3D画像モデリング化するという、デジタルだかアナログだか分からない世界。
でも妙に面白いし、差別化できそう。平林さんは建設・インフラ建築業界しか見ていないかも知れませんが、工場レイアウト変更など大手製造業でも使えるかも知れません。
最後は「VRの最新動向」と題して東大の高齢社会総合研究機構の加藤特任研究員のプレゼン。
最初は初歩的な内容が続きつまらなかったのですが(何せ3つほど関連プロジェクトを最近やったので、会場の誰より小生が詳しいでしょう)、後半は知らなかった事例や研究も紹介され、尻上がりに面白いものになりました。そして今関わっているプロジェクトで使えそうな情報もありました。
途中、非常につまらない「質問」(といいながら当人の偏った、役立たずのコメントに過ぎないもの)が繰り返されて興ざめしましたが、加藤氏は真面目に受け答えされており、感心しました。でもVRは既に一部の業界ながら実用化されて社会の役に立っているのです。これは武富さんが制御すべきところでしたね。
付け足しですが、ANAがスポンサーになっている(らしい)ANA AVATAR XPRIZEはちょっと惹かれましたね(何せ、$10Bの賞金ですから)。