徹底的にキレイにするビジネスならば日本の得意

グローバル

2月10日放送の未来世紀ジパング。今回は、企画「ニッポン再発見」の第四弾、「ニッポンのキレイが世界を席巻!」と題して、1)中国に進出した日本の洗車ビジネスと、2)タイに乗り込んだクリーニングチェーン店の”徹底的にキレイにするビジネス”の2つを取材してくれました。

いま、中国で「洗車の王国」という日本人が経営する自動車洗車場が流行しています。日本では無名です。富裕層にターゲットを絞り、わずか4年で中国全土に270店舗を展開するまでになっています。急成長の中国は、車の保有台数で1億台、新車販売台数で世界初の2000万台を突破。車に関するビジネスが広がりを見せる中、洗車場も増えています。

とはいえ街に普通にある地元の洗車場は「さっと洗ってさっと拭く」大雑把なものです。一方の「洗車の王国」は、2人1組、30分かけて丁寧に念入りに洗う、いわば日本流。なぜ、日本でも聞いたことの無い会社が成功したのか?

2006年8月に中国北京にて満を持して『洗車の王国』直営第一号店をオープン。現地のTV取材を受け、製品への環境問題への取り組みについても高い評価を獲得しています。とにかく店員が若く、将来は自分の店を出したいと懸命な仕事振りに好感が持てました。

2008年には中国に続き韓国でも製品の販売をスタート。中国ではフランチャイズ店も含め続々と店舗数を増やしています。神奈川の田舎にある会社ながら、海外展開に積極的な、元気のある会社ですね。

もう1件の話は、タイに進出した中堅クリーニング店・喜久屋の挑戦です。ここ10年で、個人所得が倍になるなど、経済成長著しい国・タイ。クリーニング店が全国で5000店舗あるといいます。しかしタイのクリーニング店は、規模が大きいものはあまりなく、家庭用の洗濯機で洗い、家庭用のアイロンでしわを伸ばす程度のものが多いのです。しかも、クリーニングの料金は、「重さ」で決まるという、実に大雑把なシステム。ワイシャツでもティーシャツでも下着でも関係ありません。

そんなタイに、日本の中堅クリーニングチェーン喜久屋が進出することになりました。先行して現地に進出した「白屋」から「買ってくれ」とのオファーがあったためです。日本とは全く違うクリーニング事情の中、日本流の丁寧で細かい作業で、豊かになりつつあるニューリッチ層を狙う戦略を取りました。

結論からいうと、これは当たりそうです。現地にはここまで丁寧な高級クリーニング屋はなく、評判になっているからです。しかもタイ・バンコクは共稼ぎで豊かになったばかりの夫婦が多く、このようなニーズを埋めてくれるところは他にはありません。ブランド確立のチャンスだといえますね。