ニッポンそして世界の社会を変える次世代ロボット

ビジネスモデル

4月13日(日)に放送された「Biz+ サンデー」は「社会変える次世代ロボ」。次世代のロボットが次々と誕生、身近な存在となりつつある様子を報道しました。産業技術総合研究所研究部門長・比留川博久さんと、ガンダムの生みの親である富野由悠季さんをスタジオに招いて、ロボットビジネスの近未来を考えていました。

日本ではさまざまな企業が人間の身体機能を強化する“装着型”ロボットを開発しており、すでに実用化も始まっています。装着型ロボットは重い物を持つことと、自分の体を動かすことが主たる目的です。ゲストの人たちのコメントのとおり、ロボットが道具として実用化されてきていることは素晴らしいことですね。今後の普及のためには安全性、法整備、性能の維持が求められるというのはその通りです。

介護、物流といったハードワークの領域が主たる用途になろうとの経済産業省の予測でした。またISO13482に準拠している体制が整ってきていることも心強い限りです。富野氏が指摘していた、不要になった際に産業廃棄物となる前提でリサイクルしやすいように考えるべきだという点もその通りです。

一方、アメリカでは、「ドローン」と呼ばれる無人飛行ロボットを、ビジネス(配達)や対戦ゲームなどに向けてベンチャー企業が開発する動きが加速していることが紹介されていました(当ブログでも何度か取り上げているトピックです)。番組ではプライバシーへの懸念からの反対の動きも併せて紹介していました(ポートランド警察が立て篭もり事件への捜査に導入しようと住民説明会をしたら反対の声が強くつぶされたそうです)が、これは逆に米国の政府への不信感に根差す草の根民主主義が強いことを示しています。ただいずれにせよ、この市場は、広い米国が実用化でも一歩先んじるだろうと思えます。

続いて、量産を目指す装着型ロボットをスタジオとビデオで、開発・製造会社も併せて紹介していました(まだまだ不格好でコスト高で、実用化にはあと暫く掛りそうでした)。

パナソニックの子会社アクティブリンク(奈良)は11年前に創業した企業です。高齢化が進むなか、建設や物流業界に売り込みたい考えです。アクティブリンクの藤本弘道社長は「人の意識までプラスの方向に押し上げる商品になればいい」とコメントしていました。アクティブリンクでは今後、50万円以下のロボット開発を目指し、林業、農業を狙い量産を目指すとのことです。そう、価格的にはそんな水準になる必要があります。

ちなみに医療や介護向け分野では実用化が進んでおり、そのメーカーであるサイバーダインが東証マザーズに上場しました。サイバーダイン・山海嘉之CEOは「新しい人支援産業という分野」と位置付けていました。

最も急スピードで少子高齢化が進むニッポンで、介護やガテン系の仕事を支援するためのロボットの実用化が進むのは必然性があります。頑張れ!ニッポン発のロボット達。