テレビと裏話が教えてくれる特殊な業界事情

ビジネスモデル

今夜は久し振りに大学の自動車部のOB会に参加した。小生は全体OB会の幹事メンバーだが、今夜の催しは同世代の卒業生のみが集まる、気の置けないものだ。そのため話題はかなり気楽かつストレートなもの言いが飛び交う。

今夜のメインの話題は今人気のドラマ、「半沢直樹」。舞台は三菱UFJ銀とも、三井住友銀とも、みずほとも世間的には云われている。実は原作作家・池井戸潤は旧三菱銀行の出身で、その時の経験がかなり反映されているらしい。というのも、三菱UFJ銀の広報部門に勤めている小生の先輩が、当時の池井戸氏の先輩でもあったそうで、作家となってからも取材などで相談されたり助言したり、逆に実態と違うなどとクレームを付けたり、色々あったと解説してくれた(この先輩、どこまで本当なのか、分からないところはあるが…)。

その話によると、国税のマルサをやっていた人間が金融庁の職員になることも実態としてあるし(小生は門外漢なので、ドラマを観たときには戸惑った)、資料を「疎開」させることもよくあるそうな。他の金融機関の人も「うちでもよくある」といっていた。一体、金融庁の監査って何だろう?また、金融庁の監査官がドラマのように書類をまき散らしたり担当銀行員にぶつけたりするのかという質問に対しては、何と「あの程度じゃない。分厚いバインダーごと放り投げるので、うまく避けないと怪我をする」と軽く答えてくれた。何とも特殊な世界だ。

もう一つの話題は、司会で有名なMM氏の話。次男が窃盗未遂で逮捕された事件でMM氏がマスコミや週刊誌で叩かれていて、近々自身が司会している番組から降板するのではないかと囁かれている件である。30過ぎた子供のことで親が責任を取るという話になるのは変だが、そもそもMM氏本人にはかなり不祥事があるようで、暴力団関係者との付き合いなど、前から噂があったらしい。小生がコラム記事を書いているInsight Now!にも、彼のセクハラ事件があたかも事実として書かれているのには面食らった。それに「MM氏と次男が銀座で豪遊」といった記事が見出しになっていたりするのは小生も知っていた(本質的でない覗き趣味かつ嫉妬心を煽るゴシップ記事ばかりだから、こうした週刊誌は読む気にもならないのだが)。

しかもギャラが何と年間5億円とのこと。テレビ局も切りたいと考えていたのでいい潮時と判断しているというのが、編集業の長い先輩の解説であった。その親の七光により入社した次男はかなり札付きの不良社員だったそうだ。こうした連中をのさばらせておくところなど、テレビ局ってやはり無駄に儲け過ぎとしかいいようがない。金融も特殊な世界だが、テレビ局はもっと異様だ。