ゼミOB会にて思ったこと

ビジネスモデル

本日は2年振りにゼミの同窓会に出席した。

山澤先生は引退生活も楽しんでおられること、最近もAPAC関係で招待されてモスクワとカザンを訪れたついでに各1週間滞在されて、なんと「地球の歩き方」を参考に歩き回わられたそうな。75歳とは思えぬ、大したお元気さである。

出席者は20名前後だったが、さすがに少しずつ平均年齢が上がっており、もう定年になったか間近という人が2割近かったかと思う。中堅クラスでさえ、もう大企業またはその関連会社の部長・本部長クラス、中小企業クラスだと経営者層(小生もその一人にカウントされてしまうのでいい加減な話だが)も何人かいるのだから。

大学関係のOB会でよく思うのは世間とのギャップである。世の中、大変な不況だとか経営難で苦しんでいる中小企業が多い中、またはベンチャーの人達は寝る間も惜しんで悪戦苦闘している中、一橋のOB、特に既に引退されている世代や、大企業の顧問あたりに再就職された方々は非常に恵まれた状況にあるようだ。

そういえば一橋出身でベンチャーの成功例はあまり多くないなぁ(楽天は例外だが)と、ふと思った。大半のOBにとって安定した大企業の会社員生活を続けていれば、なかなかそういった波乱の人生を選択する「もの好き」は多くないのだろう。しかし米国ではまさにこのくらいのインテリ達があえてベンチャーを興す文化があるから経済の厚みが違うと思うし、それこそが称賛される生き方なのである。

そうした精神を育むためには、世の中央官僚にはもっと規制緩和などで日本が立ち直るように危機感を持ってもらいたいところだが、普段こうした恵まれた境遇の人達(官僚同士を含め)とばかり会っているから世間知らずになるのではないだろうかと心配してしまうのだが、さてどうだろう。