シングルマザーの看護師が働ける病院こそ、地域に根差すことができる

BPM

「ガイアの夜明け」の3月24日の放送は「”子育てママ”を救うと… ニッポンが変わる!」。只今小生が最も気に掛けているテーマです。

出産を機に仕事を辞める人の割合は、働く女性の4割にも及ぶといいます。中でも看護師は夜勤があったり残業があったりで、なかなか育児と仕事の両立が難しい事情があります。20代から30代の女性の看護師の離職理由の半数以上は出産・子育てなのです。

こうした中、画期的な方法で看護師の離職を防いでいる病院があります。鳥取県にある鳥取大学医学部附属病院です。この病院が注目される理由、それは「女性看護師が働きやすい病院」ということです。

まず、病院に「24時間完全保育」の保育所を併設。普通の保育所では嫌がる、熱を出したような子供も受け付ける「病児保育」も行っています。保育所だけじゃなく、仕事で遅くなって夕食を作る時間がない職員のために、持ち帰りできる「夕食弁当」も用意します。とにかく子育て中の看護師が仕事と両立しやすい環境を作っているのです。

それが看護師仲間で評判を呼び、全国から20名以上の看護師たちが殺到、約50名のシングルマザーの看護師が働いているというのです。全国の地方病院が聞いたら「えっ?」と驚くような話です。

この日の番組では、「驚きの病院」の裏側を取材してくれ、ここでさえも小学校に入る児童の預かり場所が不足していること、そのために相談係の人が奔走したこと、そして経営幹部の人達が、看護師・医師の人達が働きやすい環境を作ることこそ自分たちの役割だと理解しているのが伝わってきました。

フルタイムで看護師をしながら子育ても出来る病院。鳥取にしかないというのがむしろ不思議です。そして同じような課題は全国の病院以外に介護施設や流通現場など多くの職場に共通し、解決法もそれほど難しくありません。問題は経営者のやる気です。