『For Japan』シリーズ(5月放送分)「やる気とは経営である」#5

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私が参加しているABEMAの討論番組『For Japan~日本を経営せよ』では毎回の収録(翌月の放送4回分)において一つのテーマが決まっている、というお話を以前にもしました。今週は、私が初参加した5月放送の第5~8回の「やる気とは経営である」についてどう考えたかをお伝えしたいと思います。

前回の4月放送「教育とは経営である」については事前アンケートへの回答をそのままお伝えしましたが、5月放送は事前アンケートの質問の一部が「しょうもない」感じで、しかも実際の放送の流れと完全にずれていました。そこで、この5月放送の「やる気とは経営である」については、放送台本と自分の記憶に基づいて書きたいと思います。

※よろしかったら『For Japan』の見逃し配信をご覧ください(ABEMA本編は放送が1回30分と短いせいで、肝心な発言はカットされ、変な箇所だけ放映されるという無茶苦茶な編集がされるので、見て欲しくないです)。

 

 #5何が日本人のやる気を失わせたのか⁉

会社や仕事に対する期待値が共に低いことが共通しますが、世代によって具体的な要因は異なると思います。

そもそも昔はやる気に満ち溢れていたのです。「24時間戦えますか?」と普通にCMでやっていました。古舘さんも僕たちも、60代はそれが当たり前でした。それは今より明日、明日より来年が明るくなると信じられたからです。

50代以上の高年齢社員の多くは「会社に裏切られた」苦い記憶を持っています。若い時には「会社は社員を家族だと考えている」と上司・先輩から教えられて馬車馬のように働いたのに、バブル崩壊直後に簡単に首切りに走った会社の本性を見せつけられて失望したのです。そんな国で「やる気」は起きませんよね。

40代社員は就職氷河期を経ているので、元々会社には醒めた視線を持っています。加えて部下がなかなか入らずこき使われて、大きな仕事を任された経験も少ないのに、今になって責任だけは取らされる、「自分たちは損な役回り」という被害者意識もあります。だから仕事を楽しむ感覚もずっと薄く、会社に対する期待値も低いのではないでしょうか。

30代社員は、先輩・上司から仕事に関する夢や希望を語られることも少なく、やはり期待値は低いままです。実際、裁量の範囲は極めて限られているため(上司が度量不足)、「仕事による自己実現」を実感する場面は少ない。加えて先輩である40代が、仕事ができる訳じゃないのに上司づらをすることに不満を持ちがちでもあります。

20代社員はそうした先輩社員の姿・実態を見て育ち、会社や仕事に「過度に期待しちゃいけない」と中途半端に賢く順応しつつあるのではないでしょうか。

結論としては、会社の裏切りが50代以上のやる気を失わせ、それがその後の世代の会社や仕事に対する期待値を低くする連鎖を作ってしまったのです。

 (以下、次回に続きます