『For Japan』シリーズ(4月放送分)「教育とは経営である」#4

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『For Japan~日本を経営せよ』の「教育とは経営である」テーマについての私の考えの続きです。

7.総務省や文部科学省で「グローバル人材育成の推進」を推進していますが、世界に通用する人材を育てるには、具体的に何が必要だと考えますか?

• 「人と違っていい、それが個性にも通じる」「むしろ人と違う発想・特徴を持つことが大事」という基本的考えを、まずは家庭で、次に学校で繰り返し教えること。これが今の家庭・学校教育では必ずしもできていないのかも知れません。

• 最も大事なのはコミュニケーション能力。「人の意見をよく理解し、自分の考えをまとめて、それをロジカルに自分の言葉で説明する」という基本動作を小さな頃から学校で繰り返し訓練することで、日本人のコミュニケーション能力は大幅に上がるはずです。

•その上で、感性が豊かな若いうちに留学または移住の機会を得て(観光のような短期間ではなく)、自国と全く違う文化・生活環境に触れること。その際には、日本人とばかりでなく現地の人や海外から来た人たちと深く交流することが大事。そうなれば言葉も不自由しなくなるでしょう。

•留学または移住の機会がまだないごく普通の人々に対してもは、地域に住む外国出身の人々と交流する施設・イベントなどの場を自治体が積極的に多く提供することで(例えば小学校の授業や学校行事に地元の外国出身者を呼ぶなど)、異文化・異人種の人との交流に壁を感じる度合いが減り、若い人たちが海外に関心を持つきっかけになり得ると考えます。

8.教育に最も大切だと思うことは何ですか?そう思うきっかけやエピソードがあれば、ぜひ教えてください。

「学ぶ意欲、知ることによる喜び」が全ての出発点です。子どもでも大人でも同じですが、本人がその気になって学ぶときが最も効果的・集中的に知識を吸収でき、さらに上達しやすいものです。逆に言うと「やらされ感」が強い場合は時間の無駄であることが多いものです。

私自身は(いわゆる有名大学の一つを卒業していますが)受験勉強に関し、学習塾も近所になかったこともあり、すべて自主的に計画し無理なく(いわゆる「がり勉」をせずに)実行しました。親からは「勉強しなさい」という言葉を一言も聞いたことがありません。

むしろそうした言葉を聞いていたら、やる気が削がれていたかも知れません。だから自分の娘の大学受験時にも同様の姿勢を守りました。

(以上)