『For Japan』シリーズ(5月放送分)「やる気とは経営である」#6

社会制度、インフラ、社会ライフブログ

『For Japan~日本を経営せよ』の「やる気とは経営である」テーマについての私の考えの続きです。

※よろしかったら『For Japan』の見逃し配信をご覧ください(ABEMA本編は放送が1回30分と短いせいで、肝心な発言はカットされ、変な箇所だけ放映されるという無茶苦茶な編集がされるので、見て欲しくないです)。

#6【何がやる気を出させるのか】

社会心理学者・マズローが唱えた「欲求5段階」説を基に、コンサルティング業界では「人間の欲求の段階に応じて、社員のやる気を引き出す方法を考えよう」という手法が確立しています。

「欲求の5段階」というのは、1)生理的欲求(生存、食欲、性欲など動物として本能的に備わる欲求)、2)安全欲求(生活を成り立たせるために必要な保障を受けたい)、3)社会的欲求(組織に属し居場所がある、仲間扱いされたい)、4)承認欲求(高い評価を受けたい、褒められたい)、5)自己実現欲求(「自分の存在意義」を実現したい)というものです。

普通の人は低い段階から段々と上がっていき、どこまで到達できるかが人それぞれ違います。だから「この人は今、どの段階にいるのか」を見極めて、それに合った対処・処遇をしてあげるのが望ましいのです。

したがって企業はそれぞれの段階に応じた評価・処遇の手段と「場」をあらかじめ用意しておくべきなのです。例えば会社で一応の役割を与えられて「仲間として認められた」段階から、次はきちんと実績を認めてあげることで「社会的に評価された」と感じる段階に移行し、次は「自己実現に向かう」準備ができるという訳です。とにかく高い給料を出せばいいという話ではないのです。

結論:個人の欲求段階に応じてやる気の出る手段と場・環境を会社は整えるべき

ちなみに、弊社ではやる気を引き出すための制度としては特に何も行っておりません。ベテラン揃いで「プロフェッショナル」意識の高いメンバーばかりなので自ら駆動します。

でも主なクライアントに対するプロジェクトの中で「やる気を引き出すため」に次のことを心掛けています。

1)若いメンバーでも必ず相応しい(かつちょっと背伸びさせる)役回りを与え、短めのタームで(すぐに軌道修正できるように)厳しく検討結果(特に内容の質)を問います。

2)同時に、プロジェクトリーダーまたはメインのコンサルタント(大抵は私です)から、しっかりと期待値(納期、質のレベル、他のタスクへの影響)を伝えます。つまり自分の役割の重要性を理解させるのです。


 

(以下、次回に続きます